翻訳と辞書
Words near each other
・ 州浜
・ 州浜粉
・ 州牧
・ 州知事
・ 州空軍
・ 州立大学
・ 州立恐竜公園
・ 州立短期大学
・ 州胡
・ 州裁判所
州裁判所 (アメリカ合衆国)
・ 州警務部
・ 州警察
・ 州議
・ 州議会
・ 州議会選挙
・ 州議選
・ 州財務官
・ 州軍
・ 州道 (アメリカ)


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

州裁判所 (アメリカ合衆国) : ウィキペディア日本語版
州裁判所 (アメリカ合衆国)[しゅうさいばんしょ]
州裁判所(しゅうさいばんしょ)は、アメリカ合衆国において、各が設置・運営する裁判所をいう。その州と一定のつながりがある事件に対して管轄権を有する。
== 概要 ==
事件がまず持ち込まれ、証拠調べが行われるのは、一審である事実審裁判所 (trial court) であり、通常、郡庁所在地に設置されている。なお、アメリカ合衆国の中でいかなる州にも属しない領域(ワシントンD.C.アメリカ領サモアなど)にも、連邦法又は領域法に基づき、通常の連邦裁判所システムとは別に、州裁判所システムに相当する裁判所が設置されている場合が多い。
訴訟当事者の一方が下級裁判所の判断に不服である場合、その問題は上訴によって取り上げられ得る(ただし、刑事訴訟における無罪の判決・評決に対しては、二重の危険の禁止を定めた合衆国憲法修正第5条により、訴追側である州は上訴することができない)。通常、中間上訴裁判所(intermediate appellate court。州控訴裁判所などの名称が与えられる)が置かれており、事実審裁判所の判断を再審査する。もし、その判断に対しても不服がある場合には、訴訟当事者は最上級の上訴裁判所(通常、州最高裁判所と呼ばれる)に上訴することができる。アメリカ合衆国の上訴裁判所においては、大陸法諸国と異なり、一審の事実認定の誤りを正すことは原則として認められておらず、法律上の誤り、又は一審記録上事実認定に何の裏付けもない場合に限りこれを是正することが認められている。
多くの州で、限定的管轄権(下位管轄権)を持つ裁判所が設けられており、下級判事 (magistrate) や治安判事 (justice of the peace) が罪状認否手続(アレインメント)の審理を行ったり、軽罪 (misdemeanor) や少額の民事事件の審理を行ったりする。
大都市では、交通違反事件や市の条例違反事件を取り扱う市裁判所 (city court) が設けられていることが多い。そのほか、限定的管轄権を有する裁判所としては、市会議員裁判所 (alderman's court)、警察裁判所 (police court)、市長裁判所 (mayor's court)、記録官裁判所 (recorder's court)、郡裁判所、検認裁判所 (probate court)、自治体裁判所 (municipal court)、請求裁判所 (court of claims)、通常事件裁判所 (court of common pleas)〔アメリカにおけるcourt of common pleasを通常事件裁判所と訳す例として、丸山 (1990: 55)。〕、家庭裁判所 (family court)、少額請求裁判所 (small claims court)、租税裁判所 (tax court)、水事裁判所(water court、コロラド州モンタナ州など西部のいくつかの州に現存)、労働者補償裁判所 (worker's compensation court) などが州によって置かれている。
これらと区別されるのが、一般的管轄権(上位管轄権)を有する裁判所であり、これが事実審裁判所の原則的な形態である。一般管轄裁判所は、いかなる事件でも、限定管轄裁判所における審理を経なくても、直接取り扱うことができる。実際に取り扱っている事件の多くは、訴額が多額である民事事件や、強姦罪殺人罪など重大な犯罪についての刑事訴訟事件である。
カリフォルニア州など一部の州では、司法手続の効率化のため、すべての一般管轄裁判所と限定(下位)管轄裁判所を統合している。そうした司法制度の下でも、事実審裁判所の内部に限定管轄を有する「部」が存在しており、これらの部が、従来、独立した限定管轄裁判所が果たしていたのとまさに同様の機能を営んでいる場合が多い。しかし、部というのは単なる司法行政上の組織にすぎないから、事件量の変動に応じて、各事実審裁判所の統括裁判官の裁量により、再編の対象となり得るものである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「州裁判所 (アメリカ合衆国)」の詳細全文を読む



スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.